髪の「艶」から受ける「印象」の心理学的要因を分析

 タカラベルモント(株)(吉川秀隆会長兼社長)は、大阪大学人間科学研究科(大阪府吹田市)と共同研究を行ない、髪の艶から受ける印象の心理学的要因を世界で初めて分析した。

 艶のある髪を見たときに受ける「印象」に着目して艶の変化で移り変わる印象の特定と解明を行ない、同社理美容室専売の化粧品ブランド『LebeLルベル』の研究開発部より、その結果を「第9回毛髪科学研究発表会」にて報告した。

【第9回毛髪科学研究発表会】
・主催:毛髪科学技術者協会
・発表テーマ:髪の艶から受ける印象の心理学的要因分析
・発表者:タカラベルモント株式会社化粧品研究開発部青池広樹
・発表日:2018221

【研究概要】
髪の艶はヘアケアにおいて欠かせないものであり、髪の艶を高めるための多様な研究がなされてきましたが、髪の艶がもたらす心理的影響は明確ではありませんでした。そこで我々は、「艶」のある髪を見た時に受ける「印象」に着目し、その傾向を心理学的要因分析によって割り出しました。

<研究方法>
髪の艶と明度のみが異なる9タイプのヘアスタイルサンプル画像を撮影。
女性の雰囲気や印象を肯定的に表す用語や毛髪の質感を肯定的に表す用語26語を評定語として設定し、①の9タイプのそれぞれの画像に当てはまる程度及び画像の嗜好をモニターにて評価。その結果を分析した。

<検証モニター>
首都圏在住の25歳から44歳までのヘアケアに関心の高い女性113名を対象に検証。

研究成果
 艶が高くなる程、「きれい」や「清潔感がある」を代表とした「印象」を表す評定語14語における評価が高くなり、「つるつる」や「なめらか」を代表とした「質感」を表す評定語9語における評価が高くなった。

 また、艶が高まる程、「好き」という感情が高まることを突き止め、髪の艶と明度の関わりでは、高い艶で中明度の際に、より「好き」と感じる傾向があることを導き出しました。これにより、ヘアケアにおいて「艶」を与えることは、人の心理において「美しい印象と好感」をもたらすということを解明しました。

 

LebeL(ルベル)
理容室・美容室のプロに40年にわたり愛用されているブランド。環境保全活動にも取組み、理美容業界技術者専用品からヘアサロン専売品まで美しさを求めるすべての人とヘアデザイナーの夢を応援し続ける。
ルベルオフィシャルサイト:http://www.lebel.co.jp/
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大阪大学人間科学研究科基礎心理学研究分野森川和則教授・松下戦具助教(現大阪樟薩女子大学准教授)
人間の心と脳による情報処理を実験で分析し、その仕組みと一般法則を解明・実証することを目指す。
http://kiso.hus.osaka-u.ac.jp/