『2026年度事業方針発表』タカラベルモント株式会社


全てのサロンをウェルビーイングプレイスへ

 タカラベルモント株式会社(吉川秀隆会長兼社長)は、23日、東京・代々木の美容会館TBホールで「2026年度タカラベルモントサロン事業方針発表会」を開催した。

野口 耕永 専務執行役員 営業本部 理美容営業部長

 最初に野口耕栄専務執行役員が、2025年度の総括を発表。それによると2025年(1~12月)のサロン事業の売り上げ実績は372億(前年対比98%)であった。内訳としとして理美容機器部門においては199億(前年対比94.5%)と苦戦を強いられ、要因としては出店需要の減少があげられる。工事事業部門は横ばいだが出展は減少傾向にあり、逆風ではあるが環境改善含め空間価値を高めていく。この春からは不動産事業の展開を含めて事業の拡大を図りたいとしている。化粧品部門の売上げ実績は173億(前年対比102.3%)と伸長した。成長を牽引したアイテムとしては、カラーではedol 、パーマではHITA、ヘアケアはルベル・ワンがあげられた。

 2026サロン事業方針は、斎藤勝常務執行役員が「ウェルビーイングプレイス」へ理美容業界の未来をつくる、幸せの連鎖モデルとした内容を説明。コロナ禍を経て人々は、健康と精神的な充足による幸福感をこれまで以上に求めるようになった。最近では「ウエルビーイング」を中心に据えたさまざまなサービスが支持されている。サロンも「単にキレイになる場所」ではなく「幸福度がアップする場所」へと変わっていくことが求められているのではないだろうか。理美容師が幸せに働いているサロン、そこにこられたお客様が内外面から美しくなり、生活の質を高めることで幸せを感じ、その幸せが周囲や社会にもどんどん広がっていく。タカラベルモントが目指すのは、このような「幸福度がアップする場所(=ウェルビーイングプレイス)」となるサロンづくりを広めていくこととしている。
「ウェルビーイング」とは?
 WHO(世界保健機関)による定義では「病気ではないとか、弱っていないとかいうことではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にもすべてが満たされた状態であること」。「瞬間的な幸せ(ハピネス)」ではなく、「その良い状態が持続していくこと」を意味する。

サロンが〝ウェルビーイングプレイスとなるための課題

 ウェルビューイングをかなえるために重要な人時生産性や離職率の実態は? スタッフが改善を求めていることとは? 理美容業界の現状を分析すると、サロンをウェルビーイングプレイスにするためのヒントが浮かび上がってくる。

・人時生産性の実態
 持続可能な給与体系の構築や正当な労働時間の実現、充分な休日の確保や生活の質の向上。人時生産性(従業員一人が1時間当たり生み出す粗利益を表す指標)を高めることが重要。

・離職率と継続率の実態
 理美容師は他業種と比べて5年未満での離職率はたかいものの、仕事の魅力がなかったことによる離職ではなく、背景にある労働環境や待遇面の課題によるものだと考えられている。

・スタッフが求める改善項目
 トップ3の「休日」「給料」「勤務時間」は労務条件だが、注目すべきは「身体的負担」や「人間関係」よりも高い4位に「スキルアップできる環境」が入っていること。このことから理美 容師は単に楽に働くことではなく、適切な労働環境の中で、プロとしての成長を望んでいることがわかる。働く環境(=衛生要因)の整備に加え、非地理一人の成長を実感しながら働ける(=動機づけ要因)サポートを行なう「両輪のアプローチ」が重要。

・「衛生要因」と「動機づけ要因」とは
 労働時間や給与といった不満にかかわる「衛生要因」と、達成感や承認といったやりがいの創出に関わる「動機づけ要因」。真のスタッフ満足を実現し、サロンを理美容師とお客様の幸せが連鎖す る「ウェルビーイングプレイス」にするには両輪でバランスをよく考えていくことが重要。

・理美容師ファーストから始める持続的繁栄
 サロンを「ウェルビーイングプレイス」に変えていくためには、まず「理美容師」のウェルビーイングをかなえる」ことで、理美容師とお客様の幸せを連鎖させていくことが必要。

・理美容師のウェルビューイングをかなえるために
 理美容師のウェルビューイングをかなえるためには「衛生要因」の不満を取り除くこと、「動機づけの要因」の満足度を高めることの両方からのアプローチが不可欠。
 不満に関わる衛生要因[給与・労働環境・人間関係]など
 やりがい創出に関わる動機づけ要因[達成感・承認・やりがい]など

  タカラベルモントは、「衛生要因」「動機づけ要因」にアプローチする3つの方針として、
.お客様を輝かせる
.プロとしての成長
 3.ずっと働きたいサロン
 9つの施策では
 ①顧客価値創造[お客様の変化と感動]
 ②関係性深化[信頼関係と美の成長への貢献]
 ③社会的意識[美を通じた社会貢献]
 ④理美容師力[理美容師としての価値を高める]
 ⑤ブランド構築力[個性と魅力の発信]
 ⑥マーケティング力[成果を生む実践力と夢の実
 ⑧キャリア・ライフ支援[働きやすさの実現]
 ⑨組織文化醸成[良好な人間関係とチームワーク]を掲げ、理美容師のウェルビーイングをかなえ、価値を高める提案を行なっていくとしている。

さらにそれらを実践しているサロン株式会社Monopolyの森井健太代表とFIVESTARの佐久間正之代表からウェルビーイング「これからの経営に求められる従業員満足とは」をテーマに実情が語られた。その後代表的なウェルビーイング施策としてキャリア支援と組織開発、理美容部門活動施策、化粧品部門活動施策がそれぞれ担当部長より発表された。