魅力ある業界作りに取り組む。日本エステティック協会『第12回定時社員総会』

一般社団法人日本エステティック協会(久米健市理事長)は6月5日、東京・千代田区の都市センターホテルで、一般社団法人化になってから第12回となる『定時社員総会』を開催した。

代議員数240名(個人会員126名、法人会員114名)のうち、出席74名、書面での出席39名、委任による出席99名で本会が成立する旨が述べられると、久米理事長が登壇。「時代はさまざまな意味で変わろうとしている。今までの精神を忘れずに取り組んでいきたい」とあいさつした。

次いで議案審議に移り、第1号議案 計算書類等承認の件(2018年度事業報告、2018年度決算報告、監査報告)が報告され、賛成多数で可決承認。引き続いての第2号議案 2019年度事業計画及び予算承認の件(2019年度事業計画提案、2019年度予算提案)では、久米理事長が、なぜ行なうのか、どうやって行なおうとしているのかが話された。

残念ながら新規会員入会数は減少しているが、その一因としては少子高齢化が挙げられる。ただ、そうした中であっても美容や健康関係の仕事に人気がないわけではなく、また国家資格に左右されているわけでもない。ある調査では、若い世代が魅力を感じるのは、充実した仕事、充実したキャリア、充実した人生という結果が出ていることから、これらを提供していくために本質的なことを変えていく必要があるという。

そこで2つのアプローチを考えている。ひとつは同協会が上梓した『美しくありたい。私たちの時代だから、』。エステティックを歴史的、社会学的に紐解き、そこに同協会の45年史がまとめられている本書。エステティックは社会に貢献でき意義ある仕事だということを示しているが、全国の公立図書館をはじめ、高校・大学の図書館に寄贈しているそうで、イメージを変えるひとつの手段としているという。

もうひとつが職業能力評価基準。厚生労働省では生かし方として人事評価、人材育成、採用、検定試験の4つを示しているが、エステティック業界はすべての分野において採用し、社会から支持される業界に変えていくことに取り組むそうだ。

さらにスマートフォンひとつでさまざまな情報を得て、さまざまなことができる時代であるため、こうした形も活用して若い世代にアプローチしつつ、多くの会員が気軽に活用でき会員であるメリットを享受しやすいようにしていくことも考えているという。

そして最後に、2019年度予算案ではマイナスの計上となっているが、有効なものに予算を使い、エステティック業界の発展に寄与していきたいと述べていた。

第2号議案も賛成多数で可決承認されると本総会は終了。懇親会へと場を移すと、永年会員表彰なども行なわれつつ、親睦を深めた。