日本理容技学建設会(西村幸子会長)は2月16日、東京・中野区の斎藤会館3階 齋藤隆一記念講堂で令和7年度講師ゼミナール『Nobu’s world』を開催した。 伊藤祐二東京本部長の司会で進行し、西村会長、斎藤会館・伊達功夫社長よりあいさつがなされると、期待感の高まる中で講習はスタート。Hair salon NOBU三代目オーナースタイリスト・延陽介氏を講師に迎え『濡れパンスタイル』と『サロンヘアスタイル』の二部構成で実施された。
第一部の濡れパンスタイルでは、岡山本部・石田顕一本部長がモデルを務め、浅草のお祭り宮元会長のスタイルをイメージしたデザインを披露。薬剤にはルベルのヒタを使用し、柔らかさと手触りの良さを重視した質感づくりがテーマとして提示された。
カットはフェードベースで、ロースタイル。クリッパーを入れ、サイドの張りを意識しながらフォルムを構築。続く質感調整ではヒカリFADER THINNINGを用い、部位ごとの梳き率をコントロールしながら繊細な仕上がりへと導いた。中でも、仕上がりの立ち位置から逆算してトップをカットするアプローチは、完成形を強く意識した技術として印象に残った。
薬剤はヒタEXハードとリプーターセラムXを5:1で調合し塗布、20分自然放置。アイアニングは6mm角アイロン(途中から4mm)を使用し、つむじから施術を開始。「一列目のかかりが全体の完成度を左右する」との言葉どおり、初動の精度を重視した操作が行なわれた。全体矯正後に毛先のニュアンスを加え、再度根元に熱を入れることで、ふかしながら自然なカールを形成。毛流れに逆らわない操作の重要性も強調された。
2剤にはクリームタイプの過酸化水素を使用し、塗布ムラのない丁寧な処理を実施。仕上げは軽くドライ後、ジェルで表面を整え、リッジ感と柔らかさを両立した濡れパンスタイルが完成した。
第二部のサロンヘアスタイルでは、東京本部・井上宏之氏がモデルを務めた。カットはツーブロックベースとし、下部は6mm・3mmで整え、後頭部は約2cmの刈り上げで構成。上部はマッシュベースにチョップカットを施し、あえて梳き鋏を使わないことでパーマとの親和性を高めた設計がなされた。
薬剤は同様にヒタEXハードとリプーターセラムXを使用し20分放置。アイアニングでは8mm丸アイロンを使用し、つむじから施術を開始。「ボリュームはオンベースやアップステムで作る」「長さのある部分は根元・中間・毛先で分けて捉える」「ハチ上は出し、ハチ下は抑える」といった理論的解説が加えられ、実践に直結する内容となった。
仕上がりは、アイロン施術とは思えないほどの柔らかさが特徴的で、薬剤特性と高度な技術の融合を感じさせるものとなった。スタイリングはマット系ワックスでナチュラルに整え、立体感のあるサロンスタイルを提案した。
講習の締めくくりに延氏は、「似合わせを常に意識すること」「技術に溺れないこと」「骨格からスタイルを構築すること」「お客さまを第一に考えること」の重要性を強調。また「今日で終わりではなく、ウイッグでの反復練習が成長につながる」と、日々の鍛錬の必要性についても言及した。
本講習は、技術のみならず理論や姿勢に至るまで、多くの学びを得る機会となり、今後のサロンワークへの応用が期待される有意義な時間となった。










