レジを介さず決済できる『スマート支払い』の利用が拡大、開始半年で、1万6,000店が導入

株式会社リクルートが運営する、ホットペッパービューティーのオンライン決済機能『スマート支払い』の利用店舗が拡大。サービスの提供開始から約半年が経過し、8月1日現在、全国で約1万6,000店のヘアサロンに利用されている。

『スマート支払い』は、事前に来店客がクレジットカード情報を登録し、予約時に『スマート支払い』を選択することで、会計時にレジを介さず決済完了できる機能で、2023年1月31日より開始している。
来店客は、支払いのために財布やスマートフォンを出す必要がなく、施術後すぐに退店することができる。サロンにとっては、会計処理やレジ締めといった業務の効率化により、本業である施術や接客により集中できる。また、『スマート支払い』であれば、店舗で設定したキャンセル規定に合わせて自動でキャンセル料の引き落としも可能。そのため、来店予定客もキャンセル連絡に意識が向くことになる。「無連絡キャンセルが減った」「キャンセル連絡が早く来るようになった」という声もあり、キャンセルされる時間枠が早く空くことで、別のお客さまの予約が入り、集客毀損も防ぐことができる。


[導入サロンの声]
①岡山県岡山市 men’s salon HOLLYWOOD 西村洋亮
大阪の有名サロン出身の2人が地元・岡山で2020年に開店。
「友達の家に遊びに行く感覚で楽しんでくるようなお店」をコンセプトにしている。

▸導入背景
・1日に15~16人が来店する。カットは1人40分くらいで、カラーやパーマだと1.5~2時間くらいの施術時間。スタイリスト2人、2席のマンツーマンのサロンなので、生産性を上げることは常日頃から意識している。
・施術の時間により集中するために、周辺業務を効率化することを意識しており、会計周りの時短をしたいと考えていた。無連絡キャンセルも、多くはないが減らしたいと思っていたため、『スマート支払い』が開始された当初から利用している。

▸導入効果
・やりとりが金額確認だけなので、最初は来店客のほうが「お、これで終わり?」という感じだった。1回やると慣れるし楽だと感じるようで、1回『スマート支払い』をされるとその後も継続して利用されている。
・金額確認のあとの「カード/二次元コードの提示or現金の預かり」「暗証番号の入力やコードの読み込み」「カードやおつりの返却」が丸ごとなくなるので、体感1人1分以上は早くなっている。この1分の積み重ねは大きい。
・無連絡キャンセルも減った。売り上げへの影響はもちろんだが、自分の気持ちの面での効果が大きいと感じている。人間なので無連絡キャンセルは落ち込む。また、『スマート支払い』をされる方は時間も守ってくれる方が多いと感じる。

②東京都 株式会社 Floren 代表取締役 鈴木恵太
shiro shinjuku【シロ シンジュク】をはじめ、都内に13店舗(うちヘアサロン12店舗)を経営。一人ひとりに丁寧に向き合うことを大切にしたお店作りを目指す。

▸導入背景
・経営効率の観点から、ヘアサロン12店舗のうち6店舗では受付を設けておらず、バックヤードで会計を行なっている。複数の席で会計タイミングが重なると来店客を待たせることがあった。この混雑の解消を期待できると思い、『スマート支払い』が開始された当初から利用している。
・キャンセル料が入ることよりも、無連絡キャンセル自体を防ぐことができるのではないかと期待をしていた。

▸導入効果
・会計の混雑が解消したうえ会計ミスも減った。キャッシュレスで釣り銭を準備する手間が減る点もメリット。
・1店舗あたり月に1~2件の無連絡キャンセルが発生していたが、それがほぼなくなって驚いた。月の予約が12店舗で8,000件ほどあるため、無連絡キャンセルがなくなるインパクトは大きい。キャンセルされるタイミングも早くなった。
・キャンセルポリシーには無断キャンセルのみキャンセル料がかかる旨を明記している。「無断キャンセルはダメなんだ」ということを周知できているのではないかと思っている。
お客さまに「美容師の技術と時間を買う」という意識を持っていただけることで、お客さまがより価値のあるサロン、スタイリストを選ぶ時代になっていくのではと考えている。


■背景
▸キャッシュレス支払いの浸透
コロナ禍を経て、生活者の行動は大きく変わりました。『ホットペッパービューティーアカデミー』が行なった調査※1では、コロナ禍で利用が増えたサービスの1位に「キャッシュレス決済」が挙げられ、生活者の中で一般化したことがうかがえます。また、美容サロンで過ごす時間のなかで、もっと短縮したい時間について、「会計・支払い」の時間が「受付」に次いで2位となっており※2、今後、美容関連サービスにおいて、オンライン決済による会計の効率化はより広がっていく可能性があります。
※1※2出典 美容サロンのDXに関する利用意識・実態調査
https://hba.beauty.hotpepper.jp/wp/wp-content/uploads/2022/07/20220726_DX_PR2.pdf

▸サービス業におけるノーショー(No Show)問題
サービス業界で、予約客が、店舗に無連絡で来店しない状態を指します。
2018年に経済産業省が委託調査事業として取りまとめた「No show対策レポート※3」が発表され、国内飲食業のNo Showによる経済的損失が年間2000億円と試算され話題となりました。
美容室は予約制を基本としている店舗が多く、飲食店と異なり飛び入りの入店も少ないため無連絡キャンセルの毀損分がカバーしにくいという特性があります。最近では、無連絡キャンセルの債権代行サービスを行なう事業者も出てきています。
※3 出典:サービス産業の高付加価値化に向けた 外部環境整備等に関する有識者勉強会
https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11181294/www.meti.go.jp/press/2018/11/20181101002/20181101002-1.pdf


■責任者コメント
道本雅典
株式会社リクルート Division 統括本部
ビューティ Division Division 長

 

2000年に、街の情報誌『HOT PEPPER』から始まった『ホットペッパービューティー』。2014年に予約・顧客管理システム『SALON BOARD』をリリース後は、ネット予約の推進とともに、美容サロン内のアナログな業務の効率化を実現することで、サロンの皆さまが理想のお店作りにまい進できるようサービスを進化させてまいりました。会計の効率化については、これまでも同じくリクルート内のサービスである『Air ペイ』でのキャッシュレス推進などを実施してまいりましたが、今回の『スマート支払い』はそこから一歩進み、
支払い時のカードや現金でのやりとりそのものをなくすことで、さらなる効率化を実現するものです。また、『スマート支払い』開始時にご期待いただいていた無連絡キャンセルの防止にも効果が出ているようです。
これまでも事前のリマインド機能の導入や、度重なる無連絡キャンセルを行なったユーザーに対してのサービス停止の対応を行なってまいりましたが、無連絡キャンセルそのものが減っていくことがあるべき姿であると考えております。『スマート支払い』の導入が、その一助となれば幸いです。


■「スマート支払い」とは
「スマート支払い」は、お客さまが事前にクレジットカードを登録することで、会計時にレジを介さず決済完了できる機能。美容サロンの店舗においても会計処理などの業務効率化により、本業である施術や接客により集中いただくことができる。
また、店舗側でキャンセル規定の設定が可能となった。それにより、お客さまの直前・無連絡キャンセル発生の減少を目指している。その結果、予約可能な時間帯が増えるため、ほかのお客さまが美容サロンを予約しやすくなり、店舗の金銭的な損害の軽減にも貢献する。
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/2022/1108_11789.html

■『ホットペッパービューティー』とは
『ホットペッパービューティー』は、年間予約件数1億7,427万件※4のヘアサロン・リラク&ビューティーサロンの検索・予約サービス。多様な切り口の特集、行きたい日時での検索、ヘア・ネイルカタログ、口コミ、お得なクーポン、サロンスタッフなどから、自分の行きたいサロンを検索できる。ウェブサイト・アプリから24時間いつでも・どこでも予約でき、予約後に来店するとポイントが2%たまり、次回の利用時などに使用できる。ジャンルは、ヘア、リラクゼーション、エステ、ネイル、アイビューティーまで幅広く提供。
※4 2023年8月時点
『ホットペッパービューティー』HP: https://beauty.hotpepper.jp/