タカラベルモント創業100年記念「美しく生きる喜び~1970年大阪万博から始まる美の哲学~」

50年前の設計図などを初公開

タカラベルモント株式会社(吉川秀隆会長兼社長)は、2021年10月、100周年を迎えたのを機に、大阪本社1階エントランスにて、11月16日から12月17日までの期間(平日限定)創業100年記念「美しく生きる喜び~1970年大阪万博から始まる美の哲学~」と題した展示を一般公開している。

この展示は、同社創業100年にあたり、飛躍を遂げる大きなきっかけとなった1970年の大阪万博を振り返る同社の資料などを披露することで、「コロナ禍の大変な状況の中、地域へ明るい話題を届けたい」という主旨で企画されたもの。当時、資本金を上回る出資額のため、周囲の猛反対を受けた単独でのパビリオン出展だったが、創業者・吉川秀信氏の決意は固く「美しく生きる喜び」をコンセプトに、パビリオン“タカラ・ビューティリオン”の出展を決断。新進気鋭の若きクリエーターとタッグを組んで展開した。近未来を予感させた独特なデザインのパビリオンは、大きな反響を呼び、300万人以上の来場者があり大成功であった。

 展示では、20世紀を代表する建築家・黒川紀章氏が手掛けた同社パビリオンの設計図や手書きのスケッチ、これまで非公開であった「タカラ・ビューティリオン」のコンセプトスケッチが初公開されると同時に、約50分の1の模型も展示されている。


 また、ミニスカートが主流だった70年代、「タカラ・ビューティリオン」のコンパニオンが着用したユニホームはイエローのパンツスタイルに、リバーシブルのマントと帽子という斬新なスタイル。その貴重なユニホームを大阪府より借用して公開。現在も国内外で活躍するコシノジュンコさんが、世界的に飛躍するきっかけの一つとなったクリエイションのパワーを体感できる展示となっている。

展示に先立ち15日に行なわれた報道向内覧会では、コシノさんと吉川会長兼社長とのトークイベントが開かれた。大阪万博のユニホームについてコシノさんは「他にないものをいかに作るかということがテーマだった」と振り返り、2025年の大阪・関西万博(コシノさんは同万博のシニアアドバイザー)についての想いを述べた。