宮城県での発表会は中止
全日本美容講師会（福島吉範会長）が新しいヘアスタイルと帯結びを創作して発表するTop Masters Mode（TMモード）。今年のTMモードが発表され8月4日、その記者会見が東京・港区のグランドニッコー東京 台場で行なわれた。
冒頭、あいさつに立った福島会長は「本来であればTMモード発表会を9月8日に、宮城県総合運動公園総合体育館で開催する予定だったがやむなく中止に。創作チームはこの1年間、いかに会員サロンの役に立つかを考えたモード作成で頑張ってきた。ぜひ、評価してほしい」と述べた。
第105回となる今年のテーマは、ヘア作品が「Fledde（フレッド）」、帯結び作品は「悠希（ゆうき）」／「舞雀（まいすずめ）」。
ヘア作品「Fledde」は、ミドルレイヤーのマレット（Mullet）とボブのスインブ（Swinb）を作成。カットラインは分かりやすく、質感重視のスタイルとなっている。そぎをセクション別にいれ、スタイルシルエットを整えている。さらにパーマ、カラーの質感をより効果的にするための工夫や、ダメージレスにも対応しているという。
Mulletのメイクは目にポイントを置き、アイカラーは赤紫、ブラウンで深みをだし目尻はS字カーブラインを引いた。ツヤ感とナチュラル感をハーフマットな質感で肌を表現し、リップは深紅のグロスをティッシュオフでマット感を出した。
Swinbは、やはり目にポイントを置き、赤みの濃いブラウンとツヤなしのアイライナーで目元を強調。肌はピンクオークル系でマット感のある陶器肌にし、あご先までのシェーディングで♯感を出している。リップは鮮やかなビタミンカラーのイエローを中央にオンした。
会見場ではMulletのモデルがウォーキングした。制作メンバーの内山勇一郎チーフは「ヘアスタイルだけ見ると若い層向けのイメージだが、パーマやカラーリングに多種多様の技術が詰め込まれており、講習会では年代別の技術を研修していく方針」と話した。なお、Fleddeとは、flexible（フレキシブル）とmode（モード）を合わせた造語とのこと。
帯結びは毎回、発表会が開かれる県をテーマに表現、着物や帯の柄もその県にちなんだものをアレンジしている。今回は、宮城県をテーマに作成された。「悠希」について、本間妙子チーフ説明。県花の萩の花を中心にイメージし、柔らかなラインとシャープなラインで結びあげる、和モダンで品のある帯結びとなっている。
「舞雀」は浜野洋子チーフが説明した。仙台は雀踊りが有名なことから、雀が飛び立つ形にした。テとタレで作り、折りに逆らわないよう、そしてリズムでのせていくような帯結びとなっている。着物は宮城県のマークと、伊達家の家紋〝竹に雀〟から雀と、竹ではなく稲穂をあしらっている。
［コンセプト］
「Fledde」
自然が好き・・・
だから・・・
サスティナブル・・・
碧い海・緑の大地・澄んだ空
フレキシブルに生きたい・・・自分らしく
Cut：F-flexible
Softness and suppleness…
Beauty and health…
Seeking a golden ratio.New.
やわらかさとしなやかさ
美と健康、
黄金比を求めて。
Perm：F-plage
Flexible（柔軟）のF と
plage（浜辺）に想像される
さざ波や濡れ髪、陽射しをイメージ
Color：F-neige（雪が降るイメージ）
コントラストと毛先
根元に強いコントラストをいれたり、
やわらかなコントラストを毛先に入れたり、
自由に楽しみたい・・・
「悠希」
明るく元気で美しい東北宮城。
奥州の覇者、伊達政宗公が築いた
華やかな桃山文化が残る杜（もり）の都（みやこ）、仙臺（せんだい）。
平成から令和へと新しい時代に伝えたい
日本の文化の美しさ、日本の心を。
しなやかに、力強く、此処宮城より
世界の人々に発信させて頂きます。
「舞雀」
紺碧の海、深き山、青い空
青葉城築城、祝宴の席
幕に揺れる伊達家の家紋「竹に雀」
小気味よい舞を今に伝える「すずめ踊り」
楽しく舞う二羽の雀に思いを寄せ
帯に写しました。
なお、「第105回TMモード」の作品は同会HP（http://www.biyo.or.jp/tm/）で公開している。
ヘア創作メンバー〈敬称略〉 チーフ 内山勇一郎（三重県） メンバー 平山恵子（宮城県）、大木聡（茨城県）、石川隆行（東京都）、金澤晶子（和歌山県）、古井裕子（福岡県） 帯結び創作メンバー〈敬称略〉 悠希チーム チーフ 本間妙子（福島県） メンバー 阿部ふさ子（宮城県）、中西まき子（大阪府） 舞雀チーム チーフ 浜野洋子（埼玉県） メンバー 森居美和（東京都）、森田麻友美（宮崎県）
