NHDK東日本地区『テクニカルプラチナセミナー2019』

横田理事長

NHDK美協日本ヘアデザイン協会(横田敏一理事長)東日本地区(久保田博幸地区長)は9月10日、東京・渋谷区神宮前のミルボン東京オフィスで『テクニカルプラチナセミナー2019』を開催した。

冒頭、横田理事長は「NHDKは63年の歴史があり、毎年2回ニューモードを発表している。本日はNHDK創作設定副委員長3名の講師が、それぞれ個性あるセミナーをオムニバス形式で行なうので、見ごたえある内容となっている」とあいさつした。

講師は桜井靖浩さん、計良宏文さん、石渡智花さん。国内外で活躍中のヘアアーティスト3名が、リアルサロンワークに役立つトレンドカットや、スタイリングテクニックなどを展示した。

1番目は桜井さん(ELICA代表)。質感・ツヤをテーマに、アップスタイルを3点披露した。「トレンドは、簡単にできるもの」とし、自分でつくるようなスタイルで、クオリティの高いものが求められているという。そのために必要な技術は「毛束をバラす能力、質感を作る能力とフォルムを作り出す能力」と話した。

続いて計良さん(資生堂トップヘア&メイクアップアーティスト)が登場。最初に埼玉県立近代美術館で開催された展覧会『計良宏文の越境するヘアメイク』のダイジェストを映像で紹介し、「いろいろなコラボレーションをすることで、デザインの発想や感覚が培われてきた。サロンワークに関係と思えるかもしれないが、サロンワークの延長線上にあってフィードバックしている」と話した。展示では2名のモデルにひとりはクール、もうひとりはピュアなイメージのヘアメイクをつくりあげた。ふたりとも髪にワッフル加工がしてあり、同じブロッキングでありながら、まったく違うイメージの作品となった。

最後は石渡智花さん(TRIBE hair+make-up主宰)。仕上がりを板書し、ボブスタイルと、ウルフタッチのマッシュスタイルをつくりあげた。お客さまが帰りに寄り道したくなるスタイルで送り出すことを心がけて、自分の好きなフォルムをつくるためには、イメージに向けて思い切ってハサミを入れ込むことが大切、と話した。最後にニューモード発表時のモデルが登場し、伸びたヘアのボリュームを抑えるテクニックを披露した。